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ULTRA-ACT ウルトラマン 2012リニューアルVer. レビュー
■ 発売元:バンダイ
■ 価格:3,360円 (本体のみ税込)
■ サイズ:全高約16センチ(頭頂高)

■ 登場作品:ウルトラマン
■ シリーズ名:ULTRA-ACT (ウルトラアクト)

■ 12年8月09日登録

ウルトラマンのアクションフィギュア・ULTRA-ACT の第一弾を飾った初代ウルトラマンのリリースから約2年・・。 その初代マンが完全新規アイテムとしてリニューアルされることになりました。

ウルトラマンの可動とシルエットをいかに両立させるかという命題の下、 生み出されたリニューアルVer. の真価やいかに?



■ FRONT & REAR
よりマッシブに、安定感を増したリニューアルver. の初代マン。

Cタイプスーツを素に、アクションフィギュアとしての独自解釈を
取り入れたスタイルに思われます。


ウルトラアクト第一弾のウルトラマン(右)と2ショット。
スリムだった旧版に比べ、太い骨格、筋肉質に変更されています。

顔は大きく胸板は厚く!

また、上腕の構造ですが、旧版が赤のペイントから上の銀部分が回転するのに対し、
新版はその銀の上に赤いパーツを足し、そこが回転するようになっています。

腰の上下に内蔵されたスぺーサーにより、独特の低い構えを取った時でも
スキマが目立たないような仕組みになりました。

下スぺーサーはミラーナイトから導入されましたが、その発展型ですね。

O脚気味だった脚は、足首の関節構造や脚全体の造形が見直されたため、
隙間があまり目立たなくなりました。


■ BUST UP


マスクは純然たるCタイプではなく、以降のCタイプ顔の平均を採ったようなイメージ。
目はクリア素材を活かし、乳白色調に仕上げられています。

旧版は馬場さん的な脇腹の広がりが目立ちましたが、胸表面の造形が大きく
なったため、あまり違和感がなくなりました。

逆三角に、よりマッシブさが強調された背中!

背中のブラザーズマント装着部分は着脱式のカバーにより目立たないように処理されています。
また、腰裏には交換式の魂ステージ用アタッチメントがあります。


■ カラータイマー
カラータイマーは青と赤に交換可能。
ランプ部分だけを差し替えますが、小さくて失くしそう。


■ 八つ裂き光輪エフェクト
旧版より大きく激しい造形。
クリアパーツ製で手首ごと交換します。


■ スペシウム光線
こちらも大きく、派手で、厚みのある造形に変更されています。
やはりクリアパーツ製で手首にくっついています。


■ ダッシュエフェクト
足下に置いて使う土煙調エフェクト。
ダッシュや踏ん張り、スライディングなどの効果に使えるそうです。



■ OPTION HANDS <RIGHT>

握り手(デフォ)/開き手(力)/開き手(揃)/手刀/ウルトラ目つぶし


■ OPTION HANDS <LEFT>

握り手(デフォ)/開き手(力)/開き手(揃)/手刀






ACTION

顔と首は、前後スイングするバーの上に小さなボールジョイントの付いた関節により接続。

首と胸はボールジョイント接続。

上方向への可動域は申し分なく広がっていますが、下方向はタイトで、押し付けると首の赤に顔の銀がこびりついてしまう感じです。


肩はヒンジ+バーの上に小さなボールジョイントの付いた関節で胸奥の受けに接続されています。

前後上下にシルエットが大崩れしない程度に調節できます。
腕は水平まで上げることができます。

上腕付根の赤い部分と上腕の銀の部分で軸回転します。

肘は二重軸、手首は大きめの球体関節で拳が肩に付くまで曲がります。
体幹は胸と腹、腹とパンツそれぞれがボールジョイント接続。


かがみ方向には大きく曲がりますが、反らし方向にはあまり動きません。
股関節は引き出し用ヒンジ+バーの上に小さなボールジョイントの付いた関節で接続され、ほぼ180度左右開脚。

腿の付け根に若干の調整が可能な回転軸あり。

腹と腰のジョイントはかなり緩目でした。
足首は球体関節で、爪先に上下軸もあり。

球体関節の径が太いため、見た目も自然で保持力も強化されています。



ギャラリー



























■ パーツ一覧
オプションハンド(デフォ拳骨含む ×9)/スペシウム光線再現エフェクト/八つ裂き光輪エフェクト/ダッシュエフェクト(×2)/カラータイマー(デフォ青含む)/魂ステージ用ジョイントパーツ


【コメント】

最近のウルトラアクト、特にガイアV2以降のフィギュアを見慣れた目には単なる新製品の一つに感じられると思いますが、 これはかなりの逸品!!

まず、全身の造形。

これはベースと思しきCタイプの完全再現を標榜したとは言い難く、1966年の登場以来すべての初代マンのイメージを最先端のフィギュア化の技法に従って平準化した、というようなスタイリングなのですが、とにかく良くできています!

旧版で違和感のあった胸から肩、そして脇腹へ続くライン、サリーちゃんのような抑揚のない脚はナチュラルな筋肉質にリファインされ、 力感と安定感が増しています。

また、旧版と比べると明らかですが、肘や膝関節の隙間は減り、露出部分は曲面パーツ化され、シームレス性が向上しています。

マスクは熱心なファンからすれば微妙なのでしょうが、一般でこれをカッコ悪いという人はほとんどいないのではないでしょうか。

次に可動性能。

本文で書いたように低く独特なファイティングポーズを再現するため、体幹の関節が工夫されており、内部にスぺーサーを設けることにより、背中の切れ目が目立たちません。

その他のほとんどの関節性能も向上しており、初代マンに特化したダイナミックなポージングが可能になりました。

総じて「カッコいいウルトラマンのアクションフィギュアが欲しい」という要望には応えたアイテムではあると思います。

一方、問題点もあります。

股関節や胴体の関節が明らかにユルく、固定しづらいものになっています。

(他のレビューサイト様や通販レビューなど拝見したのですが、残念ながら個体差ではなく、全般的な傾向のようです。)

本体のコンセプトが的を射、設計も良かっただけに非常に惜しい。

また、オプションのエフェクトパーツですが、新たにダッシュエフェクトが加わったものの、 スペシウム光線と八つ裂き光輪の構成は旧版と変化なし。

どちらもより激しくブラッシュアップされているようですが、例えば アタック光線とかリバウンド光線とか、ウルトラマンらしく遊びの幅を広げるようなオプションも考慮すべきだったのではないでしょうか。

せめて八つ裂き光輪は光輪部分だけ着脱可能な仕様であれば、もっといろいろ使えたのに・・・。

あとはタイミングの問題。

他にも魅力的なウルトラ戦士や怪獣も多く、まだ立体化すらされていないものもあります。

今後発売されるエースの腰がカッコよく捻れるとか、同様に思いを込めた仕様なら理解できますが、コレクションとしてチグハグなものにならないように深く願います。

以上 ウルトラアクト ウルトラマン 2012年リニューアルver. のレビュー終了。




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